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中世ヨーロッパ史に関する個人的覚書
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今日の講義はグリム兄弟の人生後半でした。
憲法を一方的に変更したハノーファー国王に対して抗議し、追放されたグリム兄弟は、その後「自由のために戦う英雄」みたいな像となって議員にまでなるわけですが、当時のドイツにおける「自由」の定義も中々興味深いところです。
中世世界では人間は「自由人」と「不自由人」に分けられ、生活の一つ一つを自分で決定できる者を自由人、それができない隷属民などを不自由人と定義していた模様です。
しかし、この手の資料を読めば読むほど「自由人ほど多くの規律に縛られている」ような印象を受けます。
隷農のような土地に縛られた隷属民はともかくとして、放浪楽師や遍歴職人のような放浪者達にとっては、自由人と不自由人の定義が逆転していたようにすら感じられます。
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」の数々のエピソードなどは、その象徴とさえ言えるでしょう。
このような「自由に関する意識」は、かなり高い水準の精神文化と言えますが、中世から近世にかけて、彼らの意識がどのように展開、発展していったか、興味があるところです。

リンカーンが例えとして出てきましたが、幕末が好きな私としては土佐藩から始まった自由民権運動のほうが頭をちらついていました。



「過(あやま)つ勇気を持つこと」
今日の金言です。
間違えて恥をかくことを恐れたところで、最終的に間違いをゼロにすることなど不可能に近いです。どうせ間違いを書いてしまうのなら、恥をかくことを恐れずにガンガン突き進みましょう。みたいな意味です。
確かに、ここんところは確証や裏付にこだわり過ぎて、「どこまで調べたら次へ進むのか」が自分でも見えなくなっていました。
この言葉をいただき、お脳に加速がかかったので、色々始めてみようと思います。
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凪茶(ニャギ茶)
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くたばり損ないの猫
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ドイツ・イギリスを中心に中世ヨーロッパの生活習慣、民俗学などを勉強しています。
最近はブリュ物語の翻訳ばかりやってます。
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