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中世ヨーロッパ史に関する個人的覚書
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古本屋を地道に探すことでは発見は困難、また見つけてもプレミアムなどにより高額になることは明白と判断しました。
amazonマーケットプレイスに出品されているものは高額なので見合わせていましたが、手に入るうちに手に入れたほうが良いとの助言もあり、思い切って購入しました。
上下巻合わせて17,995円。
本二冊にえらい金額を出すことになりましたが、一生ものの蔵書となることを期待したいところです。
図書館で借りっぱだったものを、明日明後日にでも返してこないとなりません。

よくあるパターンですが、これで再販が決定したりしたら笑っちゃいますね。
まあ、昨日まで私自身が強く希望していた事なんですけど。
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amazonのマーケットプレイスで出品されてた「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」。
中世にどうやら実在したらしい伝説の放浪者ティルが、高慢な職人親方や貴族・王族を面白おかしくからかって回る話です。
とは言え、このティルは鼻持ちならない親方や旅籠の犬をあっさりと殺す辺り、犬好きとしては到底看過出来ぬところもありますが。犬に罪はねぇだろ。

と、小説にキレてもしょーがないので軽く解説します。
ティルは親方にこき使われる遍歴職人の意識の象徴のような位置づけで、当時の社会に蔓延していた親方と遍歴職人の対立関係が背景にあるわけです。
こういう前提で見ると、親方に雇って貰えないどころか、犬をけしかけられて追い払われる遍歴職人の姿などが浮かび上がって来るわけです。

この本の面白いところは、ほとんどの話に阿部謹也による注釈や解釈が書かれており、↑のような当時の生活様式や常識などがかなり詳細に説明されている事。
一番興味の強い遍歴職人に関する描写が豊富にあると言う事なので、しばらく探してました。

この本が手に入った事で、今探してる本はグリム・ドイツ伝説集の上下巻のみと言うことになります。
あと4年で初版発行から200年経つので、記念に再販とかしないでしょうかね?
東小金井・武蔵小金井・国分寺と古本屋めぐり。
見つからず。

ヤフオクで落とした「中世の星の下で(阿部謹也著)」が到着。
ハウスブーフマイスターの「七つの惑星とその子ら」の詳細な解説が欲しかったので、じっくりと読みたいところです。
が、今は図書館で借りてるドイツ伝説集の返却日が迫ってるのでそっち優先になってますね。
神保町で古本屋20件以上ハシゴしても見つからず。
これを探し求めるのは長い戦いになりそうです。
とりあえずアベキンこと、故・阿部謹也氏の著書は教科書代わりです。
あまり偏るのもどうかとは思うものの、正直なところ、客観的な観点で書かれた資料本はあまり多くは無いのです。
時のエライ人が書いた大本営発表ではなく、街や村の役場に残された台帳や記録などを中心に市民の生活を掘り下げていく姿勢なので、比較的安心して読めます。

未だに手に入らず苦労しているのが「グリム・ドイツ伝説集」。
図書館で取り寄せてもらったものの、三週間の貸出期間中に読みきれる量じゃありません。
しかし、ハインリッヒ・ハイネの「流刑の神々・精霊物語」などと合わせて読むと非情に面白ですね。
ドイツの各所に残る巨人伝説や小人伝説。ハイネの解釈で巨人や小人の正体を照らしながら読んでいくと、当時の世界観がおぼろげに浮かび上がってきます。

最近の本では「中世ヨーロッパの都市の生活」と、そのシリーズ。
ドイツに限定してはいないものの、中世都市や村や城などの帳簿や記録を元に、具体的な数字を示してその生活風景を説明している良書です。
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プロフィール
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凪茶(ニャギ茶)
性別:
男性
職業:
くたばり損ないの猫
趣味:
ドイツとイギリス
自己紹介:
ドイツ・イギリスを中心に中世ヨーロッパの生活習慣、民俗学などを勉強しています。
最近はブリュ物語の翻訳ばかりやってます。
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